Braid 考察 -0- はじめに

  • 2012/06/15 特集

※全編にわたって重大なネタバレがあります。

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はじめに

こんにちは。
インディーゲームを中心に、少しづつ、アーティスティックなゲームが増えてきて、
喜んでいる@Shoji_Hibinoです。

さて、今回取り扱う『Braid』は、
XBOX Live Arcadeで初公開されてから、多数のプラットフォームに移植され、
売り上げ的にも成功した作品であるとともに、その緻密に練り上げられた構造によって、
狭義の「アート」と「ゲーム」の共存が可能であることを証明した作品です。

本作の影響力は大きく、開発者であるジョナサン・ブロウさんは、
けして大きくないスケールのゲームを、たった一作リリースしただけなのにも関わらず、
宮本茂さんや、DOOMの開発者であるジョン・カーマックさんらと共に、
世界中のゲーム開発者が尊敬するゲーム開発者」に選ばれました。

私が「ゲームという媒体の可能性」に、強い関心をもつようになったのも、本作の影響です。

さて、そんな『Braid』ですが、
その完成された緻密な構成は、高い評価を得るのと同時に、多少の難解さを、生んでしまっています。

そこで、今回の考察記事では、入り組んだ構造をときほぐしながら、
できる限りわかりやすく、やわらかく、解説していくことで、
『Braid』の素晴らしさが、より多くの方に伝わるきっかけになれば、
また、少しでも、インディーゲームの活性化につながれば、と願っています。

それでは、さっそく始めましょう。

「考察」の流れ

作品を「読み解く」時の流れを簡潔に書くと、以下のようになります。

1.「ストーリー」を正しく理解し、そこから「テーマ」を推測する。
2.「テーマ」と、他の諸要素の「寓意」が矛盾しないかを確かめつつ、テーマ解釈を掘り下げる。

今回の記事でも、このような流れで説明する予定です。

少しあいまいな言葉なので補足しておきますと、
当サイトでは、このような「読み解きする行為全体」を、「考察」と呼び、
ある要素が、(暗黙的に)表す意味を、「寓意」、
作品全体が、(暗黙的に)表す意図を、「テーマ」と呼んでいます。

Braidのテーマは、「ゲーム(の発展)に対する警告」である

細かな考察に入る前に、先にテーマ解釈の、結論を書いておきましょう。

いきなり答えを言ってしまうようで、文章としては味気なくなるかもしれませんが、
結論を念頭に置きながら、記事を読んでいただければ、わかりやすさがグッと増すはずです。

さて、私の結論は以下のとおりです。

Braidは、その作品構造によって「ゲーム(の発展)に対する警告」のメッセージを発しており、
それが本作の「テーマ」である。

どういうことでしょうか。
次回以降、全五回(予定)にわたって、詳しく解説していきます。

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